【最善の医療】 医師になって初めての出張病院は公立阿伎留病院(現・公立阿伎留医療センター)でした。
2021年1月10日
医師になって初めての出張病院は公立阿伎留病院(現・公立阿伎留医療センター)でした。
とにかく大腿骨頸部骨折の手術が多く、半年で40件以上の手術を経験しました。
そこで忘れられない患者さんがいます。
大腿骨を骨折しても「先生は幸せな人だね〜」とニコニコ笑って話してくれる90歳のおばあちゃんです。
「大丈夫、歩いて帰ろうね!」私はいつものように声をかけ執刀しました。
しかし、その日の晩からおばあちゃんは熱発して急変してしまったのです。
輸血後の拒絶反応によるGVHD(移植片対宿主病)が原因でした。
なすすべもなく、次の日お亡くなりになりました。
最後の笑顔が忘れられません。
どんなに最善の医療をしても助けられない命があることを思い知らされました。
だから、助けられる命は失ってほしくない。
コロナで残念ながら重症化する方もいますので、今は、出来るだけ感染しないことが大事です。
緊急事態宣言が発令されています。
最善の行動をとりながら、引き続き最善の医療を行なっていこうと思います。
odaseikei142