【豊かな医療】　日本の医療水準は高いと言われています。

日本の医療水準は高いと言われています。

困っている患者さんにどれくらいの医療を与えられるかでその医療水準が決まります。

「どれくらいの」と言ってもよくわかりませんよね。

私が考える医療水準とは「医療の豊かさ」にあると思います。

では「医療の豊かさって何？」ということですが、これは医師や患者さんが選べる治療がどれくらいあるかということだと思います。

治療法や予防法の選択肢が多いことが、医療の豊かさに比例するのではないでしょうか。

そして、どこの病院に行っても、ある程度の優れた医療を受けられる「国民皆保険」という制度も豊かな医療を保っている要因です。

しかし、コロナ禍においては豊かな医療が受けられなくなっています。

熱が高いと簡単には受診出来ず、救急でやっと受診出来てもコロナ陰性を確認しないと陽性扱いで厳戒態勢。

入院には胸部CTが必須で被曝を伴う。

医師も患者さんも選択肢がなくなっています。

治療の選択が出来ないと豊かな医療とは言えません。

当院では私もスタッフも新型コロナウイルスに感染せず、何とか診療を続けていますが、今後どうなるかわからないし、不安ではあります。

しかし、日本の豊かな医療を守るのは、我々医療人だという誇りを持って、このコロナ禍に立ち向かっていこうと思います。