6. 五感で入力されたストレスと副神経
2017年3月22日
五感で入力されたストレスをカラダにため込ませず出力しているのは副神経(第11脳神経)です。
五感で感じた情報は脳幹で解析されます。その情報がカラダへのストレスと判断されると、副神経から胸鎖乳突筋と僧帽筋へ情報出力されます。
この出力は筋肉を収縮させる働きがありますので、出力過剰になると筋肉が過緊張状態となってしまいます。
これがストレスによる肩こりのメカニズムです。
肩こりを予防するには、この筋肉を支配する副神経からの出力が過剰にならないようにすることが大事です。
実は、副神経には筋肉からの情報を入力する経路(求心路)がありません。副神経は純粋な運動神経のため遠心路の出力だけです。
ですから、他の脳神経からの悪いストレス情報が脳幹に入ってしまうと、副神経が過剰に反応して筋緊張を起こし、結果的に肩こりが起こってくるのです。
副神経はとても責任感の強い神経だと思います。自分には関係のないストレス情報を認識して、自分が何とかしようと頑張るのですから。
もしも、副神経に求心路の感覚神経もあったらとしたら、筋緊張というストレス情報が脳幹に入力され、リラックス作用のセロトニンなどを放出して肩こりがコントロールされていたかもしれません。
しかしながら、副神経に求心路がないことで、人には疲れたら休む、無理をしないという休息モードが生まれ、カラダや脳への過剰なストレスを回避することが可能になっています。
私たちが日常生活の中で感じる五感の情報に、出来るだけストレスを与えないということが、肩こりを予防するための重要な心がけのひとつだということをご理解していただけたと思います。
院長 小田 博
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